設計・工事監理の書面契約を全面拡大へ 改正建築士法、2027年4月施行の政令を閣議決定

住宅模型と設計図を前に契約内容を話し合うイラスト 未分類

対象期間:2026年10月6日08:00以上〜10月7日08:00未満(日本時間)
情報確認:2026年10月7日08:16(日本時間)

今回の要点

  • 政府は10月6日、改正建築士法の契約適正化部分を2027年4月1日に施行する政令を閣議決定しました。
  • 建築士が行う設計・工事監理の受託契約について、面積等による限定をなくし、書面契約の義務を広げます。
  • 見積書の作成は努力義務です。関係政令の公布は10月9日予定で、改正法全体の全面施行を決めたものではありません。

国土交通省の公表日は10月6日で、公表時刻は非表示です。当日の閣議は午前10時1分と毎日新聞「首相日々 6日」で確認し、その閣議決定を受けた同日発表として採用しました。

政府は10月6日、改正建築士法のうち契約の適正化に関する規定を、2027年4月1日に施行するための政令を閣議決定した。建築士が担当する設計・工事監理の受託契約について、建物の面積などにかかわらず書面で契約を結ぶ仕組みへ対象を広げる。あわせて、報酬の算定根拠を示す見積書の作成などを努力義務とする。国土交通省が同日公表した。

出典:国土交通省「改正建築士法の施行に伴う関係政令を閣議決定」(2026年10月6日)

今回決まったのは、一部の規定の施行日

今回の新しい動きは、すでに成立している改正法の一部について、実施日を具体化したことだ。法律そのものは2026年7月24日に成立し、7月31日に公布されている。10月6日は関係政令の閣議決定日であり、この日から新しい契約ルールが適用されたわけではない。国交省が示した関係政令の公布予定日は10月9日で、確認時点ではまだ公布前の段階にある。

出典:衆議院法制局・最新議員立法情報(2026年7月24日成立)、国土交通省・改正法紹介(2026年7月31日公布)、施行期日を定める政令案文・理由

書面契約の対象を小規模案件にも広げる

これまで契約書の相互交付義務は、延べ面積が300平方メートルを超える建築物の新築等に関する設計・工事監理の受託契約が対象だった。改正後は、この面積などによる限定をなくし、建築士が行う設計または工事監理を委託する契約全体へ広げる。住宅など比較的小さな建物の依頼でも、契約条件を明確にする重要性が増す。

出典:国土交通省・改正法要綱「契約書の相互交付義務の対象範囲の拡大」

対象になるのは建築士が行う設計・工事監理の受託契約だ。建設に関わるあらゆる取引を一律に同じ制度へまとめるものではない。また、改正法の経過措置は、拡大後の相互交付義務を施行日以後に締結する契約に適用し、それ以前の契約は従来の扱いとすると定めている。工事の着手日だけで判断せず、契約を結ぶ時点を確認する必要がある。

出典:改正法本文・附則第4条

書面契約は義務、見積書の作成は努力義務

もう一つの柱は、報酬がどのように決まるかを見えやすくすることだ。建築士事務所の開設者には、設計等の業務の契約を結ぼうとするとき、報酬の算定根拠を明らかにする見積書を作成する努力義務が設けられる。契約当事者も、見積書の内容や契約に関する事情を考慮し、委託する業務に応じた適正な代金で契約するよう努めることになる。

出典:改正法本文・第22条の3の4および第24条の10に関する改正

書面での契約締結は義務の対象拡大である一方、見積書の作成は努力義務であり、両者を同じ強さの規定として伝えるのは正確ではない。今回公表された内容から、すべての設計料が一定の価格へ統一される、あるいは一律に値上がりすると読み取ることもできない。焦点は金額だけでなく、その金額にどの業務が含まれるかを当事者が確認できる取引環境にある。

施行までに確認したいこと

ここからは、公表内容を踏まえた実務上の見方だ。発注者が依頼したい作業と、事務所が引き受ける作業の範囲を照合しておくことが準備の出発点になる。例えば、設計変更への対応や工事監理の範囲をあいまいにしたまま総額だけを比べると、後から追加費用や役割分担をめぐって認識が食い違う可能性がある。書面と見積りを活用する際は、業務内容と金額をセットで確認したい。

改正法には、人材確保に向けた建築士の資格要件見直しなども含まれる。ただし、今回の発表は契約適正化に関する部分の施行日を定めるもので、改正法全体が2027年4月に全面施行されると受け取らないよう注意したい。施行までの間は、国交省の追加説明や手続の案内を確認しながら、契約書式と見積りの作り方を整える期間となる。

出典:国土交通省・改正建築士法の概要、10月6日の施行期日等に関する発表

関連する日付と出典

  • 2026年7月24日:改正法成立。衆議院法制局
  • 2026年7月31日:改正法公布(令和8年法律第74号)。国土交通省
  • 2026年10月6日:午前10時1分からの閣議で関係政令を決定。国交省の公式公表時刻は非表示。国土交通省の当日発表
  • 2026年10月9日:関係政令の公布予定。
  • 2027年4月1日:契約適正化部分の施行日として政令案に規定。施行期日政令案

閣議時刻の確認:毎日新聞「首相日々 6日」(2026年10月7日東京朝刊)の公開部分。
報道照合:商事法務CODEの2026年10月6日付「国交省、改正建築士法、27年4月施行へ」の公開要約も確認した。リンク先は掲載面で、記事固有のURLではない。公表時刻は非表示。

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