総務省が2026年10月9日に公表した8月の家計調査では、二人以上の世帯の消費支出は月31万975円となりました。物価の変動を除いた実質で前年同月比3.1%減。前年を下回るのは9カ月連続です。一方、季節調整した前月比は0.1%増で、比較する期間によって方向が異なります。総務省の公表結果
- 消費支出は前年同月比で実質3.1%減、名目1.0%減
- 食料への支払額は1.7%増えた一方、実質では1.4%減
- 全国の二人以上世帯の平均。自分の家計や地域の状況とは分けて読む必要があります
食料は支払額が増えても、実質消費は減少
食料への支出は月10万4,220円でした。支払った金額でみる名目では前年同月より1.7%増えていますが、物価上昇の影響を調整すると1.4%減り、3カ月連続の減少です。金額が増えたことだけで、買う量や食生活の余裕が増えたとは判断できません。品目別の統計表
教養娯楽は実質4.3%減で、国内パック旅行費などが全体を押し下げました。交通・通信は0.2%増でした。支出全体の減少には分野ごとの違いがあり、全てを食料品の値上がりだけで説明することはできません。ロイターが10月9日8時41分に伝えた速報でも、実質消費支出の前年比3.1%減と前月比0.1%増が確認できます。
収入の平均は「一人の給料」ではありません
二人以上の勤労者世帯の実収入は月61万6,704円で、名目では1.3%増でした。ただし、持家の帰属家賃を除く消費者物価指数で調整すると0.9%減です。ここには世帯主や配偶者の収入に加え、社会保障給付なども含まれます。個人の給与明細や、事業所を対象にした賃金統計と、そのまま比べることはできません。
今回の月次結果は二人以上の世帯が対象です。単身世帯の生活費を示す数字ではなく、31万975円は「標準的な生活に必要な金額」や家計の合格ラインでもありません。住居、家族構成、大きな買い物の有無で各家庭の支出は変わります。
家計と店の経営で確認したいこと
家計を振り返るなら、まず今年と昨年の同じ月の明細を並べ、食料・光熱費・旅行などに分けて比べます。食費では合計額に加えて、よく買う商品の内容量と単価を確認すると、値上がりと購入量の変化を見分けやすくなります。小売店や飲食店では、全国平均だけで需要を判断せず、自店の客数と客単価を分けて確かめることが大切です。
過去の発表とのつながり
総務省は9月4日、消費者物価指数の2025年基準への変更に伴い、家計調査の実質増減率などを遡って改定しました。過去の記事と数字を比べる際は、この改定にも注意が必要です。今回の公表値では7月の実質消費支出は前年比3.6%減、8月は3.1%減。減少幅は縮まりましたが、これだけで回復が定着したとは言えません。
対象ニュース期間:2026年10月9日8:00〜10月10日8:00(日本時間)。出典:総務省「家計調査結果」。数値は10月9日公表時点。


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