英国、標準必須特許の交渉支援を強化へ 情報公開と早期解決を重視

特許図面と接続機器を前に交渉するイメージ画像 未分類

英国知的財産庁(IPO)は10月13日、標準必須特許(SEP)のライセンス交渉を分かりやすくし、紛争解決の負担を軽減する政府方針を公表しました。情報の透明性、早期の紛争解決、交渉に不慣れな企業への支援が柱です。

対象:2026年10月13日08:00~14日08:00(日本時間)の公表情報。公式公開時刻は13日11:04:10(英国夏時間)、日本時間19:04:10。確認:14日08:06。

今回のポイント

  • スマートフォンや通信機器などで使う技術標準に関わる特許が対象です。
  • 交渉の情報不足と費用負担を減らす方向ですが、特許料の一律引下げではありません。
  • IPOが参考意見を示す新サービスは、実現可能性を調べる段階です。

つながる製品を支える特許の交渉を改善

SEPは、技術標準を実施するために欠かせない技術を保護する特許です。スマートフォンやWi-Fi、通信機能を持つ車両など、異なる製品同士がつながる仕組みに関わります。

英国政府は、特許情報が分散していることや、紛争解決の費用・複雑さを課題として挙げました。2025年の意見募集への回答を踏まえ、製品開発側が必要な情報や交渉方法を把握しやすくする方針です。出典:IPOの10月13日発表

中立的な評価や参考意見を、早い段階で

紛争解決では、イングランドとウェールズの既存の裁判手続きの中で、ライセンス条件について早期に中立的な評価を得られる仕組みを司法関係者と検討します。

またIPOが、提示された条件が公正・合理的・非差別的な「FRAND」の範囲に入るか、初期段階で参考意見を示すサービスの実現可能性を調べます。任意で利用する拘束力のない仕組みを想定しており、設置の最終決定ではありません。

情報面では、権利者が標準関連の特許情報をIPOに任意で提供する仕組みを整える方針です。訴訟前の情報交換や誠実な交渉に役立つ指針、既存の調停・仲裁の案内も進めます。出典:政府の意見募集回答

導入しない措置もある。開始時期と適用範囲を確認

政府は、独立した新しい料率決定手続きや、IPO自身による特許の標準必須性の確認サービスを現段階では導入しないとしました。差止めをさらに制限する措置も、今回の証拠からは適切ではないと判断しています。

制度を一度に全面変更するより、情報と交渉過程の改善を積み重ねる方針と読めます。立法が必要になる措置については、実施まで長い時間を要する可能性も政府回答で示されています。

これは英国の政府方針です。日本の特許制度や、既存契約の期限が自動的に変更される発表ではありません。個別契約への適用は、今後の具体策と契約内容を確認する必要があります。

関連技術を扱う企業は、自社製品で使う標準、契約の対象範囲、提示された情報、これまでの交渉経緯を整理しておくことが出発点になります。今後は追加の意見募集や実務指針、試行サービスの設計が公表された際に、実際に利用できる制度かを確かめたいところです。

一次資料:英国IPOの発表(10月13日)/SEP意見募集への政府回答。

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